web拍手 原発の問題と普天間の米軍基地移設の問題が根が同じだと思うのは、米軍基地の押しつけには「地元振興策」という時の政府からの「あめ玉」が有効であり、また撤去派と受入派が厳しく対立するのは、基地が地元の経済に大きく関わることで地元の基幹産業である米軍基地がなくなることで、地元が置き去りにされてしまいかねないという基地受入派の主張が有効だったことにあると思います。沖縄は本来なら日本の国防とは関係ないアメリカ..."> 原発と地域振興 好日亭日乗
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原発の問題と普天間の米軍基地移設の問題が根が同じだと思うのは、米軍基地の押しつけには「地元振興策」という時の政府からの「あめ玉」が有効であり、また撤去派と受入派が厳しく対立するのは、基地が地元の経済に大きく関わることで地元の基幹産業である米軍基地がなくなることで、地元が置き去りにされてしまいかねないという基地受入派の主張が有効だったことにあると思います。沖縄は本来なら日本の国防とは関係ないアメリカ海兵隊の基地を受け入れることで、お金を国から受け取る。そのお金が曲がりなりにも地元を潤しているから止められない。要するに「シャブ漬け」になっていることにあるといえるわけです。
一方の原発です。
原発促進は「自民党政権」時代から国是として推進されていたわけです。
ただ問題は広島・長崎、第五福竜丸を経験している日本国民が積極的に核施設を受け入れるわけがありませんから、地元の理解を得やすくされるための「あめ玉」を用意した。それがかの田中角栄政権下で成立した所謂「電源三法」といわれるものです。
「電源三法」とはどういう法律なのか?
wikipediaは言います。

電源三法(でんげんさんぽう)とは、電源開発促進税法、特別会計に関する法律(旧 電源開発促進対策特別会計法)、発電用施設周辺地域整備法の総称である。これらの法律の主な目的は、電源開発が行われる地域に対して補助金を交付し、これによって電源の開発、すなわち発電所の建設を促進し、運転を円滑にしようとするものである。

電源三法交付金(でんげんさんぽうこうふきん)は、電源三法に基づき、地方公共団体に交付される交付金である。

解説 [編集]

電気は溜めることが出来ず、そのため電力会社は需要の伸びにより発電所の建設を強いられる。しかし、電力の需要が大きい都市部には発電所を建設する余地がほとんど無い場合が多いため、しばしば発電所は電力の需要地とは全く関係のない場所に建設される。

発電所には様々なデメリットがある。一番わかりやすいのは放射能汚染の危険がある原子力発電所であるが、その他の火力発電所や水力発電所にもデメリットは存在する。発電所の建設により、建設される地域にとってはメリットはほとんどなくデメリットだけが存在するという状態におかれるため、発電所を建設される地域には当然反対運動が発生する(いわゆるNIMBY問題)。その反対運動を押さえ、デメリットを払拭するのがこの電源三法に基づく交付金、いわゆる電源三法交付金である。

つまり、補助金を交付することにより、発電所の建設を容易にするのがこの電源三法ということができる

電源三法交付金の実情 [編集]

朝日新聞の調べ[2]によると、2004年度(予算ベース)での電源三法交付金は約824億円に上るとされている。うち、福島第一、第二原発を抱える福島県では約130億円、柏崎刈羽原発を抱える新潟県では約121億円、敦賀、美浜、大飯、高浜原発を抱える福井県では約113億円、六ヶ所村核燃料再処理施設や放射性廃棄物管理施設を抱える青森県では約89億円となっている。

使用状況の実例は、(財)電源地域振興センターの「電源三法活用事例集」[3]に詳しく記載されている。

尚、原子力発電の発電量は年間約3000億kwhであり、電源三法交付金約824億円は0.27円/kwhとなり、これはバックエンド費用積立て不足約1円/kwhとともに、原子力発電表面原価5.9円/kwhには含まれていない)


なるほど。本来東北電力管轄下にある福島県に東京電力の原発を作ることは、地元の方々にとっては本来ならほとんどメリットがないはず。それをあえて受け入れさせるからくりはこれにあったわけですね。
しかもこの交付金、使い道に制限がないとのことです。
よくわかる原子力はこう言います。

使い道は限定なしに

 この交付金の仕組みは2003年10月1日に法改正されました。これまでこの制度は、交付金ごとによって「公共施設の整備」や「電気料金の実質的割引」、「産業の導入・振興」などと用途が限定されていましたが、改正により各交付金を「電源立地地域対策交付金」の一つにまとめることで、現行交付金制度の対象事業が全て実施できるようになりました。
 また、新制度では、他の交付金や別の財源で整備した施設の維持運営費にも活用できるようになりました。さらに、改正の大きな特長としては、新たな対象事業として、「地域活性化事業」を設け、さまざまなソフト事業にも支援できるようになったことだそうです。koufukin_2.jpg

従来の交付金は、「箱物」行政の典型で、公民館・体育館など半恒久的な建築物建設にしか使えず、建てることは建てられても、維持運営費などには使えないものでした。その結果、そうした建築物の維持運営費が、自治体予算を圧迫している状況が生じていました。改訂によりほとんど自治体の独自予算のように、何にでも使える交付金になりました。交付金という名前の、甘いアメを用意して、原発を誘致してもらおうという作戦でしょう。 またこの改訂で、これまでこの交付金の対象であった火力発電所の立地地域を、対象から外しました。原発立地の地元へのアピールをより鮮明にするためだそうです。
 個々の自治体にどれくらいの交付金が支払われるかというと、出力135万kwの原発が建設される場合が、資源エネルギー庁のホームページに紹介されています。

   ◎建設費用は約4500億円。建設期間7年間、という前提
   ◎運転開始10年前から、10年間で391億円。
   ◎運転開始後10年間で固定資産税も入れて計502億円。 グラフ参照
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至れり尽くせりの金額でしょう。
 それでも原発の新規立地が進まないのは、やはり命・安全と引き替えに、危険性と隣り合わせの財源を、住民が受け入れないからでしょう。しかし、一部の人たちには、目をくらませるほどの金額になっていることも事実です。


いや、それは問題ないではないか。迷惑施設を受け入れるのだから何の問題があるのだ?という考え方もあるでしょう。
ならばなぜ福島や青森や福井は原発銀座といわれることになったのか?
Newsポストセブンはこう言います。

(前略) 受け入れ自治体にとって電源三法の旨味は、5~6年を要する工事期間にある。経産省が示すモデルケースによれば、建設中は年間80億円近い補助金が交付されるが、稼働後は4分の1に下がる(出力315万キロワット規模の発電所の場合)。固定資産税収入も減価償却で年々減少する。

「誘致した自治体は歳入減を避けたい。“1機誘致したら2機も3機も変わらない”と、新規建設を受け入れていく」(後略)

自治体としては効果が上がるのかどうなのかよくわからない地域振興策をごそごそやるくらいなら手っ取り早く現金が手に入り、利用に制限のないお金を交付される方が何かにつけて都合がいい。地元の方々の財布は傷まないですし。
地元の首長に言わせれば「原発を誘致したおかげで交付金が入り、地元の道路は他所よりきれいになり、いい建物も作ることができた。何が問題なのだ。放射能の問題?そのうち科学の力でなんとかなるだろう。いつどうなるかわからない問題より、明日この住民をどうやって食わせていくかの方が問題なのだ」と考えてもおかしくない。
大体、運転が開始すると原価償却で補助金を下げるのがいやらしい。原発を誘致したからって地域が爆発的に栄えるわけではないでしょう。むしろ逆なのではないですか。それを見込んでかどうかはわからないが、原発稼働後補助金を下げれば地元としてはさらに(というより不足した)交付金を求めるのはおかしくないし、「1機誘致したら2機も3機も変わらない」という理屈でさらに原発を誘致するのでしょう。交付金目当てで。
でもこれってヤクザが「シャブ漬け」にするのと同じようなものでしょう。
そう考えていたらこのような記事にぶつかりました。

当時の敦賀市市長高木孝一氏の講演内容であまりに正直な発言でただただ驚くばかりで、こんな発言をする市長を批判するのは簡単ですが、この時期で(1983年1月26日)この地域がここまで追い詰められていたのかと思えば強く非難する事が私はできません。強く非難されるべきは「札束で頬をたたいて」推進してきたこの国の原発行政だと思います。
一部引用させていただきますが、ぜひ全文お読みください。

1983年1月26日石川県羽咋郡志賀町で開かれた「原発講演会」(地元の広域商工会主催)での高木孝一敦賀市長の講演内容を以下に示します。“これが自治体の長の言葉?!”と驚くと同時に、原発による地域振興なるものの実態がよく理解できるはずです。原発が札束をばらまきながらやってくる、そして人を、町を、ボロボロにしてしまうことが、立地自治体の本音とともに問わず語りに吐露されています。

(中略)
敦賀は日本全国の食用の昆布の7~8割を作っておるんです。が、その昆布までですね、敦賀にある昆布なら、いうようなことで全く売れなくなってしまった。ちょうど4月でございますので、ワカメの最中であったのですが、ワカメも全く売れなかった。まあ、困ったことだ、嬉しいことだちゅう…。そこで私は、まあ魚屋さんでも、あるいは民宿でも100円損したと思うものは150円貰いなさいというのが、いわゆる私の趣旨であったんです。100円損して200円貰うことはならんぞ、と。本当にワカメが売れなくて、100円損したんなら、精神的慰謝料50円を含んで150円貰いなさい、正々堂々と貰いなさいと言ったんでが、そうしたら出てくるわ出てくるわ、100円損して500円欲しいという連中がどんどん出てきたわけです(会場爆笑、そして大拍手?!)。

100円損して500円貰おうなんてのは、これはもう認めるもんじゃない。原電の方は、少々多くても、もう面倒臭いから出して解決しますわ、と言いますけれど、それはダメだと。正直者がバカをみるという世の中を作ってはいけないので、100円損した者には150円出してやってほしいけど、もう面倒臭いから500円あげるというんでは、到底これは慎んでもらいたい。まあ、こういうことだ、ピシャリとおさまった。

いまだに一昨年の事故で大きな損をしたとか、事故が起きて困ったとかいう人は全く一人もおりません。まあ言うなれば、率直に言うなれば、一年一回ぐらいは、あんなことがあればいいがなあ、そういうふうなのが敦賀の町の現状なんです。笑い話のようですが、もうそんなんでホクホクなんですよ。

…(原発ができると電源三法交付金が貰えるが)その他に貰うお金はお互いに詮索せずにおこう。キミんとこはいくら貰ったんだ、ボクんとこはこれだけ貰ったよ、裏金ですね、裏金!まあ原子力発電所が来る、それなら三法のカネは、三法のカネとして貰うけれども、その他にやはり地域の振興に対しての裏金をよこせ、協力金をよこせ、というのが、それぞれの地域である訳でございます。
(中略)
……えー、その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか…。こいうふうに思っております。どうもありがとうございました。(会場、大拍手)

  ◇           ◇           ◇    

 今回のテーマについて、これ以上何の説明も要らないでしょう。ひとつだけ付け加えるなら、原発に限らずこうした事業を誘致した政治家が懐に入れるリベートは、投資金額の1~3%と言われています。原発1基3000億円とすれば、リベートは30~90億円と言うことです。

この講演が効を奏してか、会場となった志賀には北陸電力の志賀原発1号機が建設され、運転を開始しています。

 ★引用文献:内橋 克人著 「原発への警鐘」 講談社文庫  

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Author:kodebuya
関西出身のkodebuyaです。
心と体を鍛えてかっこいいオヤジになりたいです。
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