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子どものころよく言われていましたし、実際そうなっていったのが「アメリカで起こることは日本でも必ず起こる」という言葉でした。
では、この本に書かれていることは数年後の日本の姿なのでしょうか。
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前作が軍産複合体がアメリカの貧困層の若者を食い散らしている(生活したければ軍隊に行き、イラクやアフガニスタンに行くしかない)という話は、マイケルムーア監督の
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でも出てきた話であり、新鮮味は正直言って感じなかったのですが、今回のルポは、史上最低の大統領であったブッシュのあとを引き継いだ、オバマ大統領以降のアメリカを取材していることに関心があり読むことにしました。
特に、教育問題とオバマ自身のマニフェストでもあった医療改革について書いてあったことが私の興味を特に引きました。

教育問題については、レーガン元大統領の新自由主義的政策により、「教育の利益は個人に帰する」という考え方が教育についての原則となり、公的な奨学金制度は半官半民と言っていい私企業がビジネスとして行うことになり、結果として教育格差を広げることとなりました。所謂アイビーリーグと呼ばれる名門校に入学するのは裕福な学生が殆どとなり(彼らは奨学金を必要としない)、その他の学校に進学する学生は、年々値上がりする学費とそれを賄うための教育ローンが社会人となってからも負担として重くのしかかってしまうこととなりました。
また、医療保険についても単一支払いという財産の再分配的機能を持つ保険制度はまったく相手にされず、ロビイストの暗躍により、非常に後退した制度になろうとしている状態です。

オバマが叫んだ「CHANGE!!」という言葉が色あせつつあることが明らかにされていきます。

しかし何より衝撃的だったのは、現代アメリカでは刑務所の囚人の作業が立派なビジネスとして確立しており、第三世界以下の賃金で囚人が労働させられているということで、これは現代の「奴隷制度」といっても過言ではない。そして州によっては安定した労働力の確保を図るために「スリーストライク制」(3回有罪になると無期懲役になる)を採用しているところもあるということで、これなんかは一見世論に忠実な制度に思えますが、実際近現代の監獄制度が懲罰から矯正へという理念の下運用されていたことを考えれば逆行すること甚だしい制度だと言わざるを得ません。

やはり新自由主義はデヴィッドハーヴェイ教授の「格差を固定するプロジェクト」という仮説通りであるとしか思えないですし、最近は減ったとはいえ「何でもかんでも自己責任」という言い方はやはり社会をおかしくするとしか思えないのです。だいたい、ハイエクが言い放ったという「どの国に生まれるのか、どういう家庭に生まれるのかも自己責任だ」いう言葉がデヴィッドハーヴェイ教授の仮説の裏付けであるとしか私には思えないのです。

同書のあとがきはこう言います。

世界を飲み込もうとしているのは、「キャピタリズム(資本主義)」よりむしろ「コーポラティズム(政府と企業の癒着主義)の方だろう(頁214)

アメリカの新自由主義は国内国外を問わず弱者に対して牙をむいていくようです。日本も同様で、徹底したマスメディアの洗脳の下、小さな政府で企業減税&消費税増税が正しいものだと思わされてしまっています。マスコミのいうことに疑問を持ちみんなで考えて声を上げることが重要なんだと思い知らされました。

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を病院の待合い中に読了しました。

同氏は東洋経済新報社の発行していた月刊誌「東洋時報」の時論主筆者として戦前活躍していたところ、戦前では「小日本主義」を標榜し、当時の植民地(台湾・朝鮮・満州)の放棄を主張し、また徹底した個人主義の元、自由主義・産業主義を主張していました。

この中には戦前戦後書かれた39の評論が掲載されています。
その中でも地方分権について書かれた「市町村に地租営業税を移譲すべし」という評論は大正14年に書かれたものにかかわらず、現在の中央と地方の関係と共通する問題意識で書かれいます。
それは単なる財源移譲のみに収まるものではなく、住民自治・真のデモクラシーとはという問題点から書かれているものであり、読んでおく価値が十分にあります。
どこかの知事がいう地方分権がいかに浅いものかよくわかると思います。

その他人権の問題など非常に興味深く読んだものもあるのですが、いずれ機会があれば書き残しておきたいと思います。


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kodebuya

Author:kodebuya
関西出身のkodebuyaです。
心と体を鍛えてかっこいいオヤジになりたいです。
ラーメンと犬が好きです。


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